セリングクライマックス

株主総会や投資家向けイベントの報告ブログ

2337

いちご 第19期定時株主総会

いちご[2337] 第19期定時株主総会
場所:第一ホテル東京 ラ・ローズ
日時:2019年5月26日(日) 午前10時

[2020年は不参加]

いちごの株主総会出席は6年連続6回目です。

出席者は300名程度です。

議長はキャロン会長が務めました。
総会の流れは以下の通りです。
・登壇役員紹介
・事業報告(石原副社長+スライド)
・対処すべき課題(キャロン+スライド)
 -株価低迷のお詫び
・監査報告(藤田取締役)
・議案説明(キャロン,藤田)
・質疑応答 10時22分~
・議案採決
閉会は11時48分です。

質疑応答の形式は以下の通りです。
-係員がマイク持参
-特に制限なし

1-1 株主の閲覧請求権についての要望。
キャロン「株主の依頼には対応してきたつもり。これからも続けていく」
2-1 ESGやSDGsの取り組みについて。
キャロン「いちごESGの新しいロゴを作った。かねてから大きく取り組んできたが、現状は投資家からESG銘柄として認識されてない。SDGsに関しては当社は内需の会社なのでSDGsの精神に乗っ取ったESG活動をしていく」
3-1 アニメ事業進出の意味は?
キャロン「豊かさは金だけでなく精神的なものもある。日本を世界に発信することは豊かさに寄与する」
長谷川社長「今までは心築により不動産の価値を上げていく手法を用いてきたが、今後は建物を使う人々へフォーカスをしたサステナブルインフラ企業を目指したい。当社は秋葉原に多くの不動産を持っている。昨年にはアニメの聖地になっているビルを取得した背景もあって、クールジャパンを我々として支援できないかと思った。現状は押井監督のみだが、アニメ制作と不動産の結びつきにはいろいろなアイデアを持っている」
3-2 三宅宏実選手に対するサポート体制を教えてほしい。
石原「先日の全日本選手権で肉離れを起こし1~2ヶ月の治療が必要な状態。筋肉類のサポートには専属のトレーナーを付けて万全なトレーニングやケアをしている。栄養面ではナショナルトレーニングセンターの栄養士に従っている」
キャロン「三宅選手は当社の社員であるが日本の代表を預かっているとも言える」
4-1 借入金の金利について。今後金利低下が起こった際に業績への影響は?
キャロン「金利上昇する場面でも大丈夫なように経営している。現状は0.97%。金利が低下すると儲けになる」
4-2 配当性向が他の不動産企業に比べると低い。
キャロン「配当政策は株主資本配当率3%以上で減配をしないのが基本方針。自己資本が上がるのに連れて配当額も上がる。現時点では株価が安いので配当よりは自社株買いを優先するという結論になった」
4-3 財務指標から計算すると金利はもっと高くなるはずでは?
渡邊常務「コーポレート借り入れだけ抽出すると0.97%になる。コーポレート借り入れは当社の信用力に基づいた金利になる。ノンリコースローンでは不動産のリスクを金融機関が判断して設定する金利になる。現状コーポレートの方が信用が高くなっており、ミックスするとたしかに0.97%を上回るが我々の企業力が評価されている結果でもある」
5-1 昨年に子供株主向けの説明会をお願いした。
キャロン「今でも大賛成。検討はしたが年齢によってニーズが異なるのでハードルは高い。いずれは実施したい。諦めてはない」
5-2 以前に太陽光発電を評価されていたが、昨年の九州電力による発電停止等で認識に変化はあったか?
いちごECOエナジー五島社長「九州電力管内では41発電所のうち3箇所で計18回発電を停止した。個別だと20%くらいの発電量減少。全国均一のポートフォリオを持っており、他の発電所の好転で出力が上昇している。年間では予想値に対して0.3%減予想だがポートフォリオの中で発電量は吸収できると考えている」
キャロン「認識は変わっていない」
5-3 いちごに関わっている人と株主の交流イベントのようなものを開いてはどうか?。
キャロン「考えている。ぜひやりたい」
6-1 株価が上がらないのは長期VISIONの内容が悪かったのか、それとも情報発信の仕方が悪かったのか?適正株価への考えは?
キャロン「実績には何ら問題はなく発信の問題。株価は最終的に企業価値に収斂するがどのタイミングかわからない。健全経営を続けることが大事。インフラ企業として理解してもらえるように発信を始めた」
7-1 いちごグリーンインフラ投資法人を成長させる方針を出してほしい。いちごは太陽光発電を積極的にやっているが譲渡しないのか?
キャロン「当社のためにもグリーンのためにもならなければやらない。当社の持っている太陽光発電所の価値が上がっている。プライスが合わなければ自助努力でグリーンに頑張ってもらうしかない」
7-2 いちごサステナブルラボについて。いちごの社員数の少なさや平均年齢の高さで対応できるのか?
村井常務「平均年齢は少し高くなってきている。今後の成長のためには若い人を入れていかなければならないという話は数年前からしていた。近年の採用ではできるだけ若手をとるようにしている」
長谷川「1年前からITベンチャー2社と業務提携をしている。提携先の社員が常駐してITシステム開発や業務改善などを始めている。外部と組みながらコラボレーションすることで、いちご社員自身も新しい知識や風を感じながら心築の深堀と新規事業への取り組みをやっていく。今後は不動産+ITという人材になっていきたいという話を社員にしている」
8-1 もしトランプ大統領に日本の不動産を宣伝するならなんと説明するか。
キャロン「日本の不動産の魅力はものすごい。1%くらいで借入れして収益利回りは3~5%あるので構造的に勝てるようになっている。海外ではそうはいかず、日本独特の強みになっている」
8-2 積水ハウスの地面師事件について。いちごでの対策は?
長谷川「ショッキングな出来事だった。不動産市場が高い時期にはどうしてもこういう事件は起こっている。聞いたことのない不動産紹介業者が出てくることがありがち。その会社がどういう会社か調査し、その先にいる売り主との関係の調査を徹底するように言っている。また結果論ながら物件の割に値段が安すぎぎるという点もあった」
8-3 シェアハウス問題について。
長谷川「普通に考えれば払えない家賃をコミットしている。買われた人にどうやって説明し販売したのか疑問。いちごに相談してくれれば適正かどうかお伝えできると思う」
8-4 退任する西本取締役にいちごの良さを語ってほしい。
西本「いちごという会社は大好き。6月から違う領域の副社長になるため已む無く退任する。これほど株主に真摯に向き合う会社はない。一株主としてこれからも長く接していく」
9-1 シェアハウスについて提案。
キャロン「貢献できることがあれば」
10-1 前期の販売費増加の打ち明けを知りたい。
渡邉「減価償却費がかなり大きくなる。心築が終わりさらに伸びしろのある物件を固定資産にあてたことで、PL上では6億円程度マイナスになる。クリーンエネルギーでも次々に発電所が竣工し償却が始まることで1億5000万ほど増える。合計8億円弱がマイナスに反映される。償却では外にお金が出ていくものではなく税金を払わずに済むのでキャッシュは手元に残る。営業キャッシュフローは上に行き、PL上はマイナスに行く」
10-2 総会資料の今期の業績予想に売上総利益の記載がない。
キャロン「海外投資家にとっては日本の会計がわかりにくい。わかりやすさのために要望を聞いて売上総利益を外した。改善したい」
11-1 外国人投資家が多いというなら国際会計基準の資料も作ってはどうか?
キャロン「検討はしたがコストや継続性の観点で疑問。現時点で導入する予定はない」
11-2 株主総会の土日開催をこれからも続けてほしい。
キャロン「賛成。これからも土日に開催する」

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15分ほどの休憩の後、12時03分から株主説明会に入りました。
流れは以下の通りです。
・登壇役員紹介
・プレゼン(長谷川)
・質疑応答 12時42分~
終了は13時35分です。

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ごめんなさい。
株主説明会も一応参加していたのですが、今日は寝不足で集中力が持たなかったので記録は諦めました。
あと記事上げるの遅くなってすみません。

雰囲気は普通です。
「株価が上がらなくごめんなさい」と先に言われてしまうと、株主も強く言いにくくなりますね。

最近どの記事でも言ってる気がしますが、同じ総会に出過ぎてしまって感想が沸いてこない。。。
つまりいつも通りの株主想いないちごの総会だったということです。

開会前にはいちごウエイトリフティング部から株主へメッセージが流れていました。
三宅選手は直近で怪我されてたんですね。早期の回復を祈ります。

最後にいちご総会あるあるをいうと"新築"と"心築"が紛らわしい。。。

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お土産はロゴ入りのハンドミラーとカバーです。
(裏返すと鏡になっている)
飲み物はお茶のペットボトルです。
また休憩時間中にフリードリンクが利用可能でした。

2019/05/29 追記
お土産の写真差し替え
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いちご 第18期定時株主総会

いちご[2337] 第18期定時株主総会
場所:第一ホテル東京 ラ・ローズ
日時:2018年5月27日(日) 午前10時

[2019年の記事はこちら]
[2017年の記事はこちら]

いちごの株主総会出席は5年連続5回目です。

出席者は400名程度です。

議長はキャロン会長が務めました。
総会の流れは以下の通りです。
・登壇役員紹介
・事業報告(スライド+長谷川社長)
・監査報告(藤田取締役)
・議案説明(石原副社長,長谷川)
・質疑応答 10時22分~
・議案採決
閉会は11時30分です。

質疑応答の形式は以下の通りです。
-係員がマイク持参
-特に制限なし

1-1 株主の情報開示請求での対応に不満。
キャロン「日本の法律以上の対応をしてきたつもりだが残念。株主の権利を守る姿勢を取っているつもり。今回の1号議案は株主の権限を拡充するもの」
2-1 以前の総会で株主から出た意見を取り入れた定款変更は素晴らしい。
キャロン「昨年に株主から提案を受けた内容。当社は株主提案だから反対ということはやらない。良い提案は喜んで検討する。感謝する」
2-2 金融緩和が出口に向かう中での金利上昇対策について。
キャロン「低金利環境下だからこそ借り入れを長期化、固定化している。10年1%くらいで借りている。マクロヘッジもかけている。低金利が続かなくても財務基盤に悪影響を与えない。金利上昇局面では賃料も上がるが、我々は金利を固定しているので楽しみな状況なのかもしれない」
3-1 太陽光発電について。降雪など悪天候時における電力の安定供給に向けたバックアップ体制は?
キャロン「パネルに雪が積もることは想定した上で設置している。発電した電気を電力会社に買ってもらえる契約で、供給が弱まる1,2月は電力会社が別の電源で補完している。バックアップ体制を整えるのは当社ではなく電力会社。ここ5年の実績として安定性、質の高い供給はできていると思う」
4-1 増配は続いているものの同業他社と比べて見劣りする。
キャロン「成長企業として一定の配当を出しつつ、できるだけ成長投資に使って一株利益を増やしていきたい。当社の成長は終わってない。現時点では毎年増配する銘柄にしたいのと同時に、一株利益を増やしていく成長性や安定性の高い会社でありたい。配当性向を高めるときは成長企業から成熟企業に変わる悲しい日かもしれない」
5-1 子供も株主総会に出席させたい。経営などを学べる機会にしてほしい。
キャロン「面白い。ニーズがあるか確認した上で前向きに検討したい。株主から色々なことを聞いて取り入れていきたい」
6-1 株価について。ここ2年であまり変わっていない。
キャロン「値動きは不満。成長企業の株価には業績先行と株価先行があり、いちご株はここ5年で株価先行から業績先行に変わってきた。5年前はPER180倍だったが今は16倍。日本企業の平均値ではあるが当社は平均企業より成長性は高い。業績を上げて株価を上げる局面に来た。いずれは株価に反映しないといけない。持続成長がカギ、見守ってほしい」
7-1 人員状況について。現状で何年くらい戦える想定か?人手不足の中で優秀な人材の確保は?
キャロン「従業員数が大きく減ったのはビル清掃をしていた子会社を売却したため。前期は2名採用、今期は30名新規採用する。これまでは資産を要する事業をやっていた。それも続けていくが、知恵を絞り資産を要さない新しい取り組みを入れたい。幸いなことに採用難はない」
7-2 今期の業績に30名採用の人件費等は織り込まれているのか?
キャロン「入っている」
8-1 現状で法的に係争している案件、今後しそうな案件はあるのか?
キャロン「どちらもない」
8-2 社員へのコンプライアンス教育について。
キャロン「正しいことしかやりたくないので正しいと思わなかったらやるなと言っている。コンプライアンス研修も毎年やっている。一期一会という企業理念をみんなで共有することが大事」
9-1 セルフストレージ事業について。セキュリティ対策は?
渡邊常務「契約者には電子錠を渡している。そこからログを取得することで物件に入った時間などの情報を認識している。また全ての物件に監視カメラを設置しモニタリングをしている。何かあった際は警報装置を押せばすぐに警備員が駆けつける体制になっている」
10-1 ストック収益とフロー収益の割合は今後も1:1くらいで進んでいくのか?
キャロン「ストック収益をできるだけ増やそうとしている。可能なら将来的には6~7割に持っていきたい」
10-2 将来収益の増加ペースについて。オリンピック後に見込まれる不動産価格の下落対策は?
キャロン「経済利益が会計利益より高いのが当社の特徴。心築で資産価値を高めて売却時に突然益を計上することになる。我々の含み益を過小評価している。将来のフロー収益のストックはたくさんある。オリンピック後に落ちるか落ちないかはわからない。落ちる可能性はありえるためシナリオの一つとして心築を行なっている」
10-3 太陽光と風力以外の再生可能エネルギー発電は?
キャロン「地熱も当然検討しているが、最も有望なのは太陽光と風力で安定性や経済性が高い」
11-1 シェアオフィス事業をどのように考えているか?
キャロン「我々も進出している。保守的な企業なので小規模スタートが基本路線。五反田にあるいちごオフォスリートのビルでやっている。流行りもあり単価も高いが継続的に見極める必要がある。上手く行くようなら拡大する」
11-2 五反田のオフィスの見学は可能か?
キャロン「もちろん。是非お客様になってほしい」

休憩を挟み11時47分から株主説明会に入りました。
流れは以下の通りです。
・登壇役員紹介
・プレゼン(長谷川)
・質疑応答 12時16分~
終了は13時20分です。

1-1 リートに物件を引き渡し、いちご本体としてはバランスシートに物件を持たないような経営の考えは?
長谷川「当社としてはバランスシートを使って取得し賃料収入を享受しながら、リートの求めがあれば売却しオンバランスではないストック収入に切り替えるモデル。保有する2000億円の物件全てに適用するかはリートとのバランスやタイミング次第。バランスシートに物件を持つからこそ新しい付加価値をつけていくチャレンジができるところもある。不動産の中で行なう事業を当社が作り出すことで、オーナーではない収益を作り出すことに挑戦している。マーケットが崩れたときの減損リスクは付いてまわる。大きな減損ならないように手当ては必要」
キャロン「収益性の高くないものをファンドに入れるのはファンドの投資家に対してあり得ない。オンバランスで価値向上が可能なものに特化する戦略を取っている。減損リスクを避けるため良い資産を良い形で運営する。しっかりとしたバランスシートの経営をしていく」

1-2 セルフストレージ事業について。他社サービスとの違いは?将来的なファンド化は?
渡辺「最大手のキュラーズは大きなビルを立ててその中を全てストレージにしている。当社は小さなものをたくさんやっている。初期投資も少ないし稼働率を上げる時間もかからない。2億円程度のストレージ用物件を急速に展開している。機動性を高めて早めにニーズを取り込む作戦。またコンビニの2階への展開も。コンビニ客に認識してもらえることが大事。安全安心きれいのため女性にも使ってもらえる。関心があればいちごオーナーズのオーナーに売却することもイメージしている。業界の活性化のために機関投資家を招き入れる動きはある。将来的には大型な物件はファンド化もトライしたい」
長谷川「ストレージは一度埋まると出にくい傾向がある。先に出したもの勝ちなところがある。小ぶりなものをたくさんやる戦略は正しいと思っている」

2-1 ホテルの割引券などいちごの物件を理解できるような優待があると良い。
キャロン「私もそう思う。ホテルだけでなく商業施設も保有しているのでテナントのためになるような優待ができれば。前向きに検討しましょう」
長谷川「商業施設やホテル、ストレージなどの客に来店してもらえるようなものは優待を出すメリットを感じている。かつてはマンションやオフィスが多くてやりにくかったが、今ならテナントの売り上げを伸ばすきっかけにもなる」
3-1 トレードピアお台場の取得から一年経ったが、大型物件に対する考えは?
長谷川「一年のタイミングでは上手くいったという認識。物件の取得を試みてるが買えていないのが実態。大型物件でも当社のビジネスモデルは通用する」
4-1 大型物件でのリスクは?
長谷川「トレードピアだけでバランスシート全体の15%くらいを占めている。ポートフォリオの比率が高くなるため慎重にやらないといけない。大型化してもやるべき内容は変わらないが業務の効率は上がる。今のバランスシートならもう1~2物件というのはある。全部バランスシートで持つわけではなくタイミングを見てオフバランス化も。300億円クラスではそこまででもないと思っていたが競争は活発。今はどのサイズでも不動産の取得ニーズは高い」
5-1 災害対策について。
長谷川「保有物件は新耐震基準でおすみ付きのあるものを買っている。旧耐震のものも多少あるが補強している。場合によっては地震保険によるヘッジもかけている。クリーンエネルギー事業も天災を想定しながら事業を行っている」
キャロン「東日本や熊本の地震で得た教訓は日本の耐震基準が優れている一方で津波に無力だった点」
5-2 株主総会の日曜開催は今後も続けていくのか?
長谷川「日曜開催は100%続けていく(キャロン会長もウンウンと頷く)」
6-1 株主総会での経営陣と株主とのやり取りが毎年素晴らしい。Webで情報発信してほしい。
キャロン「Web配信も考えてはいる。事実無根なことを言われることがあり、それが開示で流れるとどう思われるかを心配している。株主を重視する会社としてはやってもいい。前向きな検討」
長谷川「オープンな情報発信は常に検討すべきと思っている」

6-2 一般人に向けたいちごのブランド価値向上について。
キャロン「経営的に取り組まないといけない。その通り」
7-1 不動産の相続問題に関してもいちごオーナーズで解決してもらえるのか?
長谷川「いちごオーナーズを立ち上げた趣旨は不動産保有者の悩みを聞いて解決するというもの。そういったニーズは多い。社会的な課題を解決するところにはビジネスチャンスはある」
8-1 ホテルの優待を出すのなら戦略や差別化した点の説明を添付してほしい。
長谷川「その際はしっかりと対応する。優待関係なく説明すべきだった」
9-1 太陽光の業績寄与は?買取期間20年が経過した後の戦略は?
五島いちごECOエナジー社長「30年続けるつもりで施設は設計されている。20年後には再生エネの取引市場ができている。我々は再エネ専門の電力会社を目指していくと思う。安価で安全なクリーンな電気を供給しながら拡大していく。目標は1GW」
キャロン「保守的なので発電設備を買取期間以内に減損する。太陽光の利益貢献は1割くらい」
10-1 太陽光と比べた際の風力の利益率やリスクは?
五島「25%くらいプラス。風による変動幅が年に10~15%あり、太陽光は3~5%。風車メーカーの稼働保証が付き、保険によるヘッジもしている」
10-2 ホテル事業のTHE KNOTについて。将来的に運営もいちごがやっていく考えは?
長谷川「現状は元々20〜30年運営をしているブランドあるものをKNOTに展開することが多い。基本的にはオペレーターのいるもの。浜松町のMusBeeでは自社オペレーションも始めている。KNOTに限らず常に自社オペは検討」
11-1 金沢のホテル物件に関して詳細を聞きたい。
長谷川「KNOTシリーズではない。2,3年前にデベロッパーから相談を受けて取得。当社はオーナーでオペレーターは別」

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H氏お久しぶりです。
いつものように初っ端で質問を投げられたあと、回答を聞かずに静かに帰られました。

総会の雰囲気は悪くなかったです。

株主優待新設を希望する意見は前からあったのものの性質が変わってきました。
以前はクオカードがよく挙げられていたところ、今回はいちごの物件で利用できるものに。
総会内でも言われていたのですがBtoCビジネスが増えてきたことが大きそうです。
回答する経営陣の温度も悪くなかったと思います。

いちご総会の一番の特徴である日曜開催はやめないそうです。
ありがたいですね。

あとは総会内容の情報発信についても提案が出ていました。
いちごならきっと対応してくれると信じて…
自分が行っている中では、動画を上げている企業は資生堂,アステラス,Jフロントなどがあります。
それでも多くは事業報告まででプライバシーの問題もあってか質疑応答の様子まで上げてる企業は記憶にないですね。
ユーグレナはそれにプラスして質疑応答をQ&A形式で記述しています。
もしやるのであればこのやり方がベストなのかなと思います。

今回の議案は前回の総会での株主の提案を参考にしたものでした。
意見を目に見えた形で反映してもらえるのは株主としても出席した甲斐がありますよね。
中には「子供を呼びたい」といったものもありました。
こういう提案も言いやすいのはいちごの総会とのいいところです。
経営陣と株主の近さを改めて感じます。
株主総会はただのガス抜き場ではないと、企業側の良心を見ることができた総会でした。

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お土産は先渡しです。
NOLTYのA5ノートです。
飲み物はお茶のペットボトルです。
その他には上述した通り、総会と説明会間の休憩時間にドリンクサービスが利用できます。
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いちご 第17期定時株主総会

いちご[2337] 第17期定時株主総会
場所:第一ホテル東京 ラ・ローズ
日時:2017年5月28日(日) 午前10時

[2018年の記事はこちら]
[2016年の記事はこちら]

いちごの株主総会出席は4年連続4回目です。

出席者は400名程度です。

議長はキャロン会長が務めました。
総会の流れは以下の通りです。
・登壇役員紹介
・株価低迷への謝罪
・事業報告(スライド形式,長谷川社長)
・監査報告(藤田監査役)
・議案説明(長谷川)
・質疑応答 10時20分~
・議案採決
閉会は11時27分です。

質疑応答の形式は以下の通りです。
-係員がマイク持参
-特に制限なし

1-1 株価が低い。いちごの大株主がシンガポールにある企業なのは如何なものか?
キャロン「自分が兼務している。当時は日本の金融当局がネックだったためシンガポールで創業した。決して見えない会社ではない」
1-2 個別株主通知の手続きの費用はそちらが負担すべき。
村井常務「配慮が足りなかった。検討する」
キャロン「前期は最高利益だったが、将来の利益への不安で株価が下がっている。アナリストリポートでは永久成長率がゼロでピークアウトされると思われている。答えは実績で応えること。これで終わったとは思っていない。大きな利益の伸びを実現してさらなる成長を見せる」

2-1 定款では配当を株主総会ではなく取締役会で決めている。来年の総会では定款変更をお願いしたい。
キャロン「十分に検討できることだと思う。検討致しましょう!やらないと決めたとしても説明する」
石原取締役「委員会設置会社では株主総会によらずに配当を出せるためそのまま導入した」
3-1 いちごと言われてもわからない。社名の周知が足りないのでCMを入れるなどしてほしい。
キャロン「検討したこともあったがBtoCの企業ではないのでやっていない。これまでは駅看板をやってきた。ブランディング向上は課題」

4-1 太陽光発電の採算性について。
キャロン「採算性はバツグン。20年保障なので安定性が高い。売却価格が思っていたより低いので、最近はキャピタルゲインよりも安定収益として考えている」
5-1 自社株買いを行って株価が安いと発信することは重要。
キャロン「仰る通りで実施した。非常に良い買い物だったと思う。実力と株価が乖離したときは買うチャンス」
5-2 借入れのコストが高いのでは?、
キャロン「全体では1.5%くらい、最近借りたものは1%くらい。期間を延ばしながら金利を下げている。非常にいい状況」
渡邊常務「指摘されたのは単体だが、我々は多くのSPCを持っているので連結の負債が重要になってくる。前期末時点では983億円の金利が1.24%。前期のみ借り入れに関しては0.95%。過去に借りたものもリファイナンスで低減させていく」
6-1 川村社外取締役が今回の候補者から外れた理由について。
長谷川「東電で重要な役に就くこともあり1年任期で退任」
川村取締役「東電の仕事が新しく増えることになった。国のためになると思って引き受けたが時間が多く取られそう。1年前に就任し十分に働けていないが、今後はもっと働けなくなるため大変申し訳ないが辞めさせて頂く。社外取締役に優秀な方が残っている。意見交換も活発だった」
キャロン「川村氏には感謝している」

6-2 働き方改革への取組について。。
村井「平均残業時間は14時間くらいで3,4年前に比べて減っている。業務効率の見直しも進めている。プレミアムフライデーは導入していないが、休暇を取得しやすい環境づくりをしている。本来の有給の他にシーズン休暇制度の消化率は100%」
キャロン「シーズン休暇の消化率は2年前75%だったが現在100%と徹底している」

7-1 配当性向が低いのでは?
キャロン「株主を重視しているため累進的配当政策を取っている。配当性向では益が増えないと増配にならない。優先順位は自社株買い」
7-2 株主優待の導入は?
キャロン「BtoCじゃないので難しい。過去に検討したが良いものがない。引き続き課題」
8-1 4年前三宅選手がメダル獲得した際にQUOカードを出してみては?と提案した。
キャロン「検討はしたが事務的手数料を考えて見送った。今は再投資がメインだが自社株買いも成長投資も一株利益の向上につながる。」
9-1 中計を見ると最高益でも純利益は税負担等もあり前期並み。純利益を上げていく施策は?
キャロン「税率の変更で10%だったものが30%になった。目標と実績は違う。ほぼ毎年上方修正している。一例を出すと中計策定時ではいちごオーナーズの利益貢献は全く織り込まれていない」
10-1 信用買い残が多いためこの程度の自社株買いでは影響がない。外国人が買ってくるような成長戦略を見せてほしい。
キャロン「成長戦略はあり実現もする。自社株買いは安いと思って買っている。大きな自社株買いを発表し上がったところで買って高値掴みでは意味がない。できる限り安く買って浮動株を減らす」


休憩を挟み11時45分ごろから株主説明会に入りました。
流れは以下の通りです。
・登壇役員紹介
・プレゼン(長谷川)
・質疑応答
終了は13時20分ごろです。

1-1 自社株買いで取得した株の平均金額は?
キャロン「324円」
1-2 数期前に掲げていた爆発的な成長からストーリーが変わったように思える。
キャロン「申し訳ないが5年前の予想よりは遥かに実績があったという認識。実効税率10%なかったのものをフルに払うようになった差は大きい。予想を超えたという認識」
2-1 トレードピアお台場のバリューアップについて。
長谷川「2~3年くらいで完成させようというイメージで取得した。現在テナントと話し合っている。敷地の3分の1くらいが余っており別途物件を立てて新たに収益を上げられる可能性があるため長めの3年とした」
石原「自社ビル仕様からテナントビル仕様に変えた。ゲートの設置、高層階の変更、エントランスの改良、省エネ化など。利用者の声を集めることも」
キャロン「日商岩井が本社ビルとして作ったものなので非常に質は高い」

3-1 太陽光発電は買取価格が下がる一方でパネル価格も下がっている。兼ね合いはどうなのか?
五島いちごECOエナジー社長「買い取り価格が42円,36円の時代のコストは1MWあたり3億円くらいで、最新では1.7億円くらいに低下。太陽光パネルの価格が1年で半分くらいになった点や立地のいい場所に絞っているため。また中国製のパネルに問題はない。以前にヨーロッパでPIDという現象もあったが、設置後3,4年で起きると云われる中で現状我々の発電所では起こっていない」
4-1 ケネディクスは堅調。もっとアグレッシブな戦略がないと厳しい。
キャロン「ケネとは収益力が違う。ケネも他に比べて安いと思うがいちごは非常に割安と思っている。半分くらいのストック収益があることは大きな強み。継続的なフロー収益も。我々の実力は完全に過小評価されている」
5-1 いちごトラストが売っていると掲示板で話題になっている。
キャロン「いちごトラストは基本的には毎年5%以内売っていく。時々掲示板は読んでる。大きく下げる圧力ではない。投資信託なので何十年と持つことはあまりない。どこかのタイミングで安定株主として落ち着く」
5-2 太陽光発電を設置する際の環境への配慮は?
キャロン「環境破壊はあってはならない。元々産廃処理施設や小学校のような森林を伐採する必要のない場所。安心してほしい」
五島「ほぼ遊休地を活用している。森林伐採が必要な際は周辺の同意が必要。同意が取れない時は事業を中止している」

6-1 保有するオフィスビルにはいちごブランドを付けているのか?
長谷川「オフィスビルやマンションでは基本的に付けていく。商業ビルでは営業中の店舗の邪魔にならないようやっている。トレードピアお台場はまたとないキャンパスなのでブランディングをしっかり検討していく」
6-2 取得するホテルの種類について。
長谷川「基本的には宿泊特化型。リゾート型はない。色々な業態にチャレンジしたいとは思っている。まずは小さくやって徐々に拡げていく」
6-3 太陽光発電の災害対策について。
長谷川「基本的には近隣住民と相談しながら災害の起きないエリアでやっている。増設した際も災害に対してケアできるような計画を立てて行っている」
7-1 リート市場が下落しているが出口戦略への影響は?
キャロン「我々の問題は出口ではない。いちごリートに売るには良い値段で売らないといけないが外部の客に売るのは非常に自由。現状は売り手市場で買いづらい」
長谷川「リートの株価が冴えないことでフロー収益が頭打ちになるという心配はない。外部に売れば高く売れるがそれにお終いになる。不動産を客に届けたあとも運用していくビジネスモデルというのは会社を成長させるのに必要。外部でもオーナーズによって売却後も関わり続けていくことが出来る」
織井いちご投資顧問社長「リート市場がバランスの悪い状況なのは事実。いちごの3つのリートはキャラクターが尖がっており魅力的な運用ができている」
纐纈いちごオーナーズ社長「我々には不動産運用に長けた会社としてノウハウがある。不動産売却後に資産運用を提供していくことが強み。客の満足度を最大化することで我々の利益につながる」



まあ毎年いつも通りの腰の低い総会です。
株価は低迷中のためそれに対する意見は多かったものの、怒鳴るような人はおらず雰囲気は悪くありませんでした。
ヤバそうな時は先に謝っちゃえば助かるというお手本ですね。
あと日本人は日本語を喋る外国人に弱いですしw

昨年は川村氏が招聘されたことで喜んでいたら一年で残念な結果に。
東電会長就任のニュースが出たことで察してはいたのですが。

いちご総会のいい点は大物経営者だろうと休憩時間ならドリンク片手に気軽に話せるところです。
川村氏も普通に休憩スペースに立って株主と話されていました(端の方でしたが)。
まさに株主との距離が近い企業といえます。
日曜日開催で参加もしやすいのでオススメです。


お土産は先渡しです。
ロゴ入りのノートとボールペンです。
飲み物は紙パックのお茶でした。
それ以外に休憩時間中はドリンクコーナーを利用することができます。
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いちごグループホールディングス 第16期定時株主総会

いちごグループホールディングス[2337] 第16期定時株主総会
場所:第一ホテル東京 ラ・ローズ
日時:2016年5月29日(日) 午前10時

[2017年の記事はこちら]
[2015年の記事はこちら]

いちごグループホールディングスの株主総会出席は3年連続3回目です。

出席者は400名くらいです。

もう恒例となっていますが、開会前に出席役員一人一人の紹介が行われました。
議長は日本語堪能なキャロン会長です。
冒頭では熊本地震へのお見舞いの挨拶がありました。

長谷川社長のスライドを用いた事業報告、石原副社長による議案説明が行われました。

10時30分ごろから質疑応答に入りました。
ほぼ全ての質問にキャロン会長が回答し、一部は他の役員が答えました。

1-1 岩崎会長が取締役として再任されない理由と今日欠席した理由。
キャロン「必要な人材だが不幸なことに病気に掛かっている。今日も治療のために欠席した。治療しつつ業務執行側に専念してもらう」
1-2 営業キャッシュフローがマイナスであり不動産を仕入れしすぎなのでは?マイナスはいつまで続く予定か?
キャロン「販売用不動産の取得が営業キャッシュフロー扱いになる。成長投資を除くとプラスな状況。つまり我々成長がいつ終わるのかと同じ質問であり当分の間は続くと見ている。バランスシートを大きくするよりは回転を多くするように切り替えて行っている。今期は営業キャッシュフローはプラス。ここ三年のような大成長を永遠に続けることは不可能だがこれからも成長は続く」
2-1 約60%をもつ筆頭株主の議決権行使はどのように行われたか?
村井執行役「委任状を受けている」
キャロン「自分がその会社の社長でもある」

2-2 [ここ聞き取れませんでした]
3-1 従業員が増えているが、どのような人材を採用しているのか?
キャロン「取得段階で不動産を見る知識を持つ人、取得不動産の価値向上を実行できる人、テナントと日々コミュニケーションを取れるような人など。本業に貢献できる人材を採用している」
4-1 EPSについて。
キャロン「終わった期までは税金の実効税率が7%だったが今期は通常の法人税30%を払う。成長企業として引き続きEPSを上げていく経営方針に変わりはない」
5-1 ホテル運営への参入の考えは?
キャロン「将来的にコーポレートになることは検討している。ただ自らが競合他社になることでホテルの取得が難しくなるかもしれないし、知識も必要になる。どちらとしても基礎のコーポートとの共栄ができるような形にしたい」
5-2 太陽光の買取価格が下がっていく中でインフラファンドの成長はあり得るのか?
キャロン「太陽光のインフラファンド上場を予定している。確かに買取価格は下がっているが今現在の発電所に関しては買取価格が20年間固定されているため影響を受けない。新規に関しては将来の買い取り価格や発電コストによる。成長事業だと思うがどのくらい成長するかはわからない」
6-1 業務システム内での消費税の扱いついて。
キャロン「消費税については我々は影響を受けるようなものではない」
南川執行役「共同の会計システムがベース。最近はファームウェアを更新するだけで税制変更も簡単に対応できるのでほとんどコストはかからない。賃料収入、建物の売却、太陽光の売電には消費税がかかってくる」

6-2 過半を持つような大株主には株主総会に出席してほしい。
キャロン「その意見はごもっとも。皆さんの目の前にいる。個人での保有株はゼロだがいちごトラストの持ち分を入れれば自分が筆頭株主。オーナー会長であるが自分が暴走することはない。取締役会に本物の権限を与えている。安心してほしい」
7-1 招集通知にキャロン会長は無報酬と書いてあるが?
キャロン「記載の通り。株主として経営している」
8-1 平均勤続年数が4.5年と短いのは何故か?
キャロン「自分でも招集通知読んで短いと感じた(HAHAHAと笑いながら)。新規採用が増えているのと組織変更を行った影響のため。社員が実際にいちごグループとして勤続している年数はもっと長い」
9-1 現行の定款にあった"安心"と"誠実"という言葉を新定款では削った理由。
キャロン「今回で企業理念を刷新したため。安心や誠実をやめるというつもりは全くない」
10-1 インフラファンドについて。太陽光以外として風力や蓄電池に対する考えは?
キャロン「風力に着目している。目標としてここ1,2年で風力にも参入したい。性能や耐久性が上がって太陽光並みの安定的な発電が可能になっている。蓄電池は現状採算が合わない」
11-1 今回の定款変更で「社会基盤施設等の開発」と新しく書いた理由は?
キャロン「要は社会インフラのことを指している。発電設備や道路や空港など。幅の広い言葉を使ったのでその前に列挙した言葉に含まれてることもある」

11時20分過ぎに閉会しました。

15分程度の休憩を挟みます。
会場外にドリンクサービスがあってお茶ジュース等飲むことができます。
またポスター展示されており業務内容以外にスポーツ部の紹介や熊本地震の対応などもありました。
役員の皆さんがそこに来るので直接話すこともできます。

11時35分頃から株主説明会に入りました。

初めにこちらも恒例になっているいちごウエイトリフティング部から株主へのメッセージ映像が流れました。
三宅宏実選手と安藤美希子選手がリオ五輪に出場するとのことです。

初めに長谷川社長が資料を使って説明をした後、12時過ぎから質疑応答に入りました。

1-1 定款の"日本を世界一豊かに"とは?
キャロン「経営目標ではなく理念。心の目標」
長谷川「会社を成長させることが日本の成長に繋がる」

1-2 EPSの上昇に対して株価が追いついてないように見える。
長谷川「中計をしっかり示すことで見合った株価になる。引き続きEPSの成長にはこだわっていく」
キャロン「短期的には認められなくても長期的に認めてもらうものだと思う。ここ一年で利益は9割上がったが株価は4割上昇なので割安さは増している」

1-3 観光事業に関して東京や大阪,京都だけでなく地方は?
長谷川「地方活性化は我々も謳っている。不動産のバリューを上げるという点では良い場所でも悪い場所でもやる余地はある。都心だけでなくいろいろなビジネスチャンスにチャレンジしていく。」
2-1 耕作放棄地を活用した事業を考えてほしい。
長谷川「自分に知識がないせいですぐにやりますとは言えない。個別的には耕作放棄地がメガソーラーの土地になることもある」
3-1 地震へのリスク対策や復興支援などは?
長谷川「熊本地震では保有物件に構造的な問題はなかったが内装などは補修が必要なものもあった。活断層上の保有物件は一つもない。メガソーラーは保険に入っている。2件新耐震基準に乗っていない物件もがあるが補修や建て替えを検討している」
キャロン「寄付を行った。また石原副社長が現地に行った」

石原「前身が起きて熊本に入り構造的なチェックをした夜に本震を受けた。今日現在も誰かしら入って対応している」
4-1 いちご本体とリートでの利益相反は?
織井いちご不動産投資顧問社長「利益相反ルールの規定の中で取引している。運用サイドとして正しい価値を判断し投資を行っている」
4-2 マイナス金利導入の影響は?
織井「リートにとっては非常に有利な環境。新規の借り入れ金利が1.1%から下がった。また金融機関の運用難というもありオフィスリートの増資では地銀などから新たに資金流入があった」
長谷川「持ち株会社としてもいい影響。大きなメリット」

5-1 借入れに関して会社のスタンスはリスクをとっていくのか安全第一でいくのか。、
キャロン「基本的には安全第一。金利よりも借り入れの固定化と長期化を重視している。安い金利はある意味罠」
6-1 蓄電池について。
五島いちごECOエナジー社長「蓄電池も注目はしている。技術は着実に進歩している。太陽光や風力のピーク時には有効であるという認識」
7-1 株価は割安に思えない。
キャロン「私は割安だと思う。いちごは保守的な予想している。CITICグループ株の売却資金を再投資できる。ホテルリートも好調に推移。インフラファンドの需要も高い」
7-2 不動テックの具体的な構想について。
長谷川「明確なものはない。不動産のプロじゃない人へのビジネスチャンスだと思っている。客への情報提供やマッチングなど。3年間でなにか大きいことをやりたい」
キャロン「不動テックの収益性は中計に含めていない。自分はもともとIT出身だから肌感覚でわかっているつもり」

8-1 いちご自体はグリーン電力を購入しているのか?売るだけで自分は使わないというのはイメージが悪い。
キャロン「購入はしていない」
「現時点では証書を取っておらずグリーン電力としては売っていない。登録も検討する」

9-1 インフラファンドの上場規模や上場時期について。
キャロン「上場益は21億円を見ている。年内に上場させる」


13時10分頃終了しました。


毎年言ってますが本当に親切丁寧です。
ボキャブラリーが乏しいせいで他の総会での記事でも"親切"や"丁寧"という言葉を使うことも多いですが、いちごはメーター振り切ってるというか引くくらいというかそういうレベルです。
キャロン会長は毎回質問した株主を立てますし、最後にエレベータ前に見送りに来る経営陣なんてここだけです。

休憩時間でキャロン会長に「川村さんを良く連れてきたね」と話しかけている株主がいました。
自分もこれが一番驚きました。
特に今回は招集通知を全く読んでなかったので、冒頭の取締役候補者の紹介で「川村隆です」と聞いて初め「ん?」となりました。
慌てて紙を捲ってみると確かに日立の川村さんだと。
いやーいちごも社外とはいえこんな大物呼べるようになったんですね。

話題のH氏ですが、いちごの総会だと毎年穏やかでおられます。
今日も普通に質問されて静かに帰っていきました。
ただ質問を投げかけておいて回答を聞かずに席を立つのはさすがw

あとやはりケネといちごは株主被ってますね。
質問される方しない方、あの人いたなあと感じることがよくあります。

Jフロントの記事で総会動画について言いましたが、いちごもアップすればいいのになあと思います。
特にここの総会はキャロン会長が自分の言葉でほぼ全て話すので聞き甲斐もあります。
数少ない日曜開催な点は評価してるので、無理矢理ケチ付けるとしたらそこくらいですね。


お土産は先渡しです。
昨年までとは変わってハンカチ二枚組です。
飲み物は紙パックのお茶が出ましたが、上述の通り休憩時間にドリンクサービスも利用可能でした。 
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いちごグループホールディングス 第15期定時株主総会

いちごグループホールディングス[2337] 第15期定時株主総会
場所:第一ホテル東京 ラ・ローズ
日時:2015年5月24日(日) 午前10時

[2016年の記事はこちら]
[2014年の記事はこちら]

いちごグループホールディングスの株主総会出席は2年連続2回目です。

出席者は今年も300名程だったと思います。
日曜開催ということもありスーツの方が極端に少なかったです。

昨年同様に開会直後に同じ方が役員に対して声をかけていましたが、今年はすぐに終わって笑顔で帰っていかれましたね。

いちごの総会では恒例のようですが、今回も出席役員の紹介から始まります。
事業報告ではスライドの説明を長谷川副社長(総会後に社長就任)が行いました。
2号議案の説明では選任候補者本人によって再度自己紹介がありました。
このあたりは徹底されています。

10時20分過ぎから質疑応答に入りました。
質問者は10名です。
ほぼ全ての質問に対して議長のキャロン会長が回答し、一部は他の役員が補足で答えました。
キャロン会長は日本語ペラペラなのでやり取りはかなりスムーズです。

1-1 営業キャッシュフローが300億近くマイナスの理由は?不動産流動化は景気悪化の影響を受けやすいが大丈夫か?
「販売用不動産を取得する際に、投資キャッシュフローではなく営業キャッシュフローを使っているため。平均借入期間が金融危機の頃は1年半だったが今は9年。株主に迷惑をかけることはしない」
1-2 いちごアセットマネジメントを入れて資産運用事業に参入するつもりはないか?
「そういうことはやらない」
2-1 東証一部への市場変更の進捗。また仮にJPX日経400に組み入れられたとして維持出来るのか?
「市場変更の手続きは順調に進んでいる。JPX400は過去三年の業績で採用しているため、一度組み入れられれば業績が上がり続けているいちごにはむしろ有利」
2-2 売電が自由化された際に個人客に対しても販売する予定は?
「やりたいとは思っているが販売チャネルを持っていない。現時点でやるとは約束出来ない」
五島いちごECOエナジー社長「将来的に他社と提携を組んで参入することはあり得る」
3-1 障害者雇用について。
「現状ではゼロ。社員が50名以上いるため制度上採用する必要がある」
村井執行役「雇用条件に制限を設けているわけはない。今後検討する」

3-2 女性の登用について。
「現時点で管理職の3割が女性」
村井「現状では女性役員は自分だけ。無理な数値目標は建てず自然な形で増やしていきたい」

4-1 IR活動ついて。最近はアナリストが扱ってくれないと株価が上がらない。
「今年に入ってからドイツ証券等のアナリストが高い目標株価を設定してくれている。現状は割安、今が成長の始まり」
5-1 責任をぼやかしている政治や電力業界に対してどう思うか?
「わかった。畏まりました[ふわっとした質問だったので回答もモヤっとして変なやり取りでした]
6-1 先ほどは個人への売電は考えてないと答えたが、定款変更はそれを睨んでいるのでは?自然エネルギー事業の今後のビジョンは?
「個人の売電は現時点で計画はない(としか言えない)。風力等の他の発電も検討しているのは確か。ただ太陽光の収益性が高いから本当にやるかはわからない」
6-2 定款変更で発行可能株式総数が増えている。公募増資や株式分割を考えているのか?13年の総会で増資はしないと言っていたがその後にやった。
「枠は増やしたがそれを使うことは考えてない。将来的にM&Aを機動的に行うことが出来る。13年に増資をした理由は太陽光への投資が必要だった。株価500円を目指すのは増配すれば簡単だが、数千円を目指すために大きな成長を選んだ」
7-1 有価証券が多い理由は?
「ほとんどが中国中信集団への投資。これを現金化するのは優先課題」
7-2 日銀の金融政策の影響は?
「金利の固定化を進めており今後の金利上昇の影響は少ない」
8-1 東京五輪後の不動産市況はどうなるか?
「一般論では下がると言われているが予想できない」
8-2 太陽光発電所の設置地域について。
五島「北海道は土地は広く気温が低いので発電効率は高いが雪対策が必要。西日本は台風等の気候変動の影響が大きい。幅広くやってリスクヘッジしている」
8-3 現状1箇所ある海水淡水化プラントについて。
「今後検討する」
9-1首都直下地震が起きた際の影響は?
「保有資産の51%が東京にあるが首都圏では建物より土地に価値がある。日本の耐震基準から言って直接的に建物が被害を受けるとは思わないが津波は脅威。東北の物件は大震災でも地震の直接的な影響はなかった」
9-2 資料の保有資産リストに投資額1200万円で想定NOI/年が2700万円の物件がある。どういうことか?
長谷川「実際の物件価格は5億円程で利回りは5.4%くらい。レバレッジをかけているため」
10-1 次の中計についての考えは?
「まだ決定していないが秋から春にかけて発表したい。どのくらいの成長を目指すかを見てほしい」

総会の方は11時35分過ぎに閉会しました。

ここでウエイトリフティング部、射撃部のメンバーから株主への挨拶映像が流れました。
20分ほどの休憩時間になり、会場外のドリンクコーナーではコーヒーやジュース等が飲めました。
ポスター展示がされていたり、役員も顔を見せるので直接会長社長らと話すことが出来ます。

12時過ぎから株主説明会に入りました。
長谷川社長からスライドの説明がされ、12時25分頃から質疑応答になりました。

1-1 いちごの弱みは?
長谷川「(答えになってないかもしれないが)成長のためには人材調達・育成が大事、経営上の大きな課題」
1-2 安定収益の目標や比率は?
??「現状2/3程度で、それよりも安定的にする。現状は賃料80%不動産再生15%太陽光5%、中期的に賃料65%不動産再生20%太陽光15%」[名前分かりませんごめんなさい]
1-3 安定収益の他にプラスαの事業は?
長谷川「付加価値を与えることで売却した際に得られるキャピタルゲイン」
キャロン「安定収益という表現はやめようという話になっている。ストック収益、フロー収益に変わっていくと思う、うちのフロー収益は安定性が高い」

2-1 アナリストの評価どう変わったのか知りたい。IR活動について。
キャロン「現状の株価よりは高い目標株価を出してもらっているが、さらに市場の期待を超えたい。個人株主はすでに4万人くらいいる。今後は機関投資家に向けたIRが大事」
3-1 会長が二人になったがキャロン会長はサヨナラなのか?
キャロン「(岩崎会長と肩を組みながら)サヨナラはしない。権利委譲の一環」
4-1 太陽光事業の利回りは何%くらいを想定しているのか?
五島「NOIは10.4%を想定」
5-1現状の不動産市況をどのように見ているのか知りたい。
キャロン「まだ安い。一般的な不動産会社と違い市場環境は関係ない。付加価値をどう付けるかが重要」
岩崎「キャップレートは2006年と同じくらいの水準だが賃料はまだ戻っていない。インフレを考えれば上昇余地がある」
長谷川「付加価値を付けることができる物件の目利きが大切。市況観は他と同じ」
織井いちごリート社長「底打ちから上がり始めたところだと思っている。現状中小型物件の供給が殆どない。築30年程度の物件を再生することで中小企業に供給することが出来るのはいちごの強み」
石原副社長「物件の環境によってはテナントの入れ替えがある。ネットワークのないオーナーの代わりにしっかりやる必要がある」


13時10分頃に説明会も終了しました。


いちごの総会は気持ち悪いくらい親切丁寧です。
日曜開催に始まり、帰路のエレベーター前では役員の皆さんによるお見送り付きです。
昨年もそうでしたが、キャロン会長の口からは呪文のように"株主のため"という言葉が聞かれます。
休憩時間では経営陣と株主の近さを文字通り感じることが出来ます。
おそらくキャロン会長による方針なのでしょうね。
株主に対する思いやりはとても感じられます。
厚遇されて悪い気はしないので良いんじゃないでしょうか。

株価水準としては昨年と大して変わりませんが、昨年は下降トレンドで今年は上昇トレンドという違いもあり、総会自体の雰囲気は前回より良かったと思います。
来年二月までの市場変更を目指すということですが、次回の総会時にはどうなっているのか楽しみです。
定款変更でも増資の予定はないとの回答ですが、そんなのが信用できない不動産株ホルダーとしてはまた増資に怯える毎日が始まりますね。


お土産は先渡しです。
昨年同様ロゴ入りのタオルでした。
飲み物として紙パックのお茶が配られました。
また、先述の通り休憩時間中はドリンクコーナーが利用出来ました。
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不定期更新。
文章力には期待しないで下さい。
大きな掲示板では晒さないで頂けると嬉しいです。
2021/07/01
やる気が尽きてきており今後の更新はかなり怪しいです
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