日本オラクル[4716] 第32回定時株主総会
場所:パレスホテル東京 葵
日時:2017年8月23日(水) 午前10時

[2018年の記事はこちら]
[2016年の記事はこちら]

日本オラクルの株主総会出席は3年連続3回目です。

出席者数は公式発表で453名です。

議長は杉原会長が務めました。
総会の流れは以下の通りです。
・監査報告(松藤取締役)
・事業報告(スライドとナレーション形式)
・オーバーマイヤーCEO挨拶
・議案説明(杉原)
・質疑応答 10時32分~
・議案採決
閉会は11時28分です。

質疑応答の形式は以下の通りです。
-質問者がマイクまで移動
-7問目終了時に残り1問と予告

1-1 昨年の特別配当額が大きかった理由。
野坂CFO「2011年からの配当方針に従い、積み上がってきた現金が相当程度になったため精査した結果、将来的な備えもできるということで特別配当にした」
2-1 (オラクルドイツにいた)オーバーマイヤーCEOにオラクルと自動車業界との関係性について聞きたい。
オーバーマイヤー「シーメンスやボッシュ、コンチネンタル、VW、ダイムラー、BMWとコンタクトがあった。彼らのビジネスモデルは徐々に変わってきている。フォーカスが電気自動車に向いたり、単に自動車を提供するだけではなくなった。弊社のクラウドサービスを持ってその変革を手伝っている」
3-1 売上げ全体におけるクラウドの占める割合が小さい。クラウドシフトのスピード感が足りないのでは?
杉原「スピード感には満足していない。オーバーマイヤーCEO就任はそれを加速させる目的でもある」
野坂「売上高は対前年度99.4%と高い伸び。当期は53%~61%の伸びの予定。調査機関が出している数字の2倍以上の伸びをしていくつもり」

3-2 ハードウェア事業の位置付けについて。
石積副社長「前期の二桁減収はその前年に大きな案件があった反動によるもの。クラウドジャーニーにあたって我々のハードウェアに対する需要は高い。また日本ではメインフレームを利用している企業が依然多い。昨今メインフレーム製造をやめたメーカーもあり、その需要を取り込むことで我々のハードに移行しクラウド化させていく」
4-1 オラクルのサービスがミッションクリティカルといえる自信はどこから?
石積「CIA向けのプロジェクトで始まったオラクルのデータベースには生まれた時からセキュリティ対策が織り込まれているが、それを客に伝えきれていない。正しく使ってもらえればセキュリティ問題を高い確率で防ぐことができる。我々は世界で最も進んだ技術とノウハウを持っている。新しいサービスとしてat Customerでは客のネットワークのみでオラクルのサービスを利用可能。客の状況を見ながら最適な技術を提供してクラウド化を進めていく」
下垣専務「クラウド、オンプレミス、ハイブリッドと客の環境に応じて選択できることが差別化になる」

5-1 データセンターのキャパシティは十分なのか?
石積「現状は日本にある2つ以外の世界中のデータセンターも利用している。閾値を超えたら増強する設計になっている。我々が困るくらい使ってもらえれば」
5-2 株式分割の考えは?
野坂「現状では取引量に問題はない。貴重な意見」
6-1 来年の総会議長は誰が務めるのか?
野坂「取締役会、社内で議論する。決定したら伝える」
6-2 グローバルでの日本オラクルの立ち位置について。
オーバーマイヤー「オラクルとしては日本市場は世界トップ3に入る。自分のいたドイツは日本の後ろを走っている。実績を出しオラクル全体としてもより高い立ち位置を狙う」
6-3 新規ライセンスおよびクラウド事業が大きく伸びた要因について。
石積「絶対額としてはまだまだ小さい。クラウドサービスは当初7種類だったものの50種類まで増え、品揃えが豊富になったのが大きな理由」
7-1 女性取締役の登用は?
オーバーマイヤー「新任取締役候補のキンバリーは女性。ドイツでもダイバーシティには力を入れていて、上場企業では役員の3割を女性にするよう政府から要請されている。取締役だけでなく社員にも同様に力を入れていく」
ホール取締役「優れた人材を指名するのが我々指名委員会の役割。成功する企業はダイバーシティがあり、いろいろな意見が交わされている」
7-2 CSRとしてプログラミング教育への取り組みにおいて行政とのつながりは?
遠藤執行役員「NPOや学校法人と協力しながらプログラムを展開している。行政に関しては具体例を出せるものはないが議論は起きている」
8-1 ビジョン2020の定義、どのようにNo.1になるのか?
杉原「言い出しっぺは私。オラクルが一つのマーケットを作るリーダーとしてクラウドといえばオラクルだといわれるように。今までできなかったことがオラクルのクラウドによって実現できれば。セグメントによってはすでに一番のものもある」
オーバマイヤー「競合他社より早く成長しなければならない」


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今年も雰囲気のいい総会でした。
好業績だからというのも当然あるものの、議長である杉原会長のキャラクターが大きいと思います。
ところどころに笑いを混ぜてきたり、質問内容によっては「いい質問です」「グッドクエッション」と返したり。
質疑でも出ていましたが来年以降の議長はどうなるか。
さすがにオーバーマイヤーCEOが通訳を通して行うのは無理があるので、杉原会長に続けてもらいたいなというのが願望です。
株主総会では会長は置物化するのが一般的ですが、あの方をそうしてしまうのは勿体ない感じがします。

一つ気になったのは社長という役職は廃止になったんですかね。
杉原氏は会長、オーバーマイヤー氏はCEOとしか書いてないので。
まあ誰がトップかと聞かれたらCEOに決まっているので問題はないのでしょうけど。

あと夏野取締役の兼職がまたパワーアップしてる。。。
今年6月からまた3つ増えたんですね。
昨年同様来月もお会いすることになります。

そしてオラクルは毎年お土産の中身が変わるのでアップしたところであてにならない・・・


お土産は先渡しです。
今治タオルとメリーのフルーツゼリーミックスでした。
またラウンジが利用可能でフリードリンクが提供されていました。
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